ふくしま12市町村の安全と気候
2026年8月19日 時点の情報です
CHAPTER 05その土地は、安全か
この章がこのページで最も大事な章です。地震・津波と、放射線の両方を、数字で書きます。12市町村はすべて「日本海溝・千島海溝周辺海溝型地震防災対策推進地域」に指定されており、30年で震度6弱以上となる確率は1.1%から51.1%——同じ12市町村のなかで50倍近い差があります。
国の地震対策区域に入っているか
国は、大きな地震ごとに「対策を進める地域」を法律で指定しています。指定されているかどうかは、その市町村で想定されている揺れと津波の大きさを国がどう見ているかを、そのまま表しています。
| 市町村 | 国の指定 | 30年で震度 6弱以上 | 6強以上 |
|---|---|---|---|
| 田村市 | 日本海溝・千島海溝 | 5.3% | 0.2% |
| 南相馬市 | 日本海溝・千島海溝 | 16.1% | 1.1% |
| 川俣町 | 日本海溝・千島海溝 | 3.9% | 0.1% |
| 広野町 | 日本海溝・千島海溝 | 28.7% | 2.9% |
| 楢葉町 | 日本海溝・千島海溝 | 24.7% | 2.2% |
| 富岡町 | 日本海溝・千島海溝 | 23.7% | 2.0% |
| 川内村 | 日本海溝・千島海溝 | 3.0% | 0.1% |
| 大熊町 | 日本海溝・千島海溝 | 16.7% | 1.1% |
| 双葉町 | 日本海溝・千島海溝 | 51.1% | 9.0% |
| 浪江町 | 日本海溝・千島海溝 | 30.5% | 3.3% |
| 葛尾村 | 日本海溝・千島海溝 | 10.1% | 0.6% |
| 飯舘村 | 日本海溝・千島海溝 | 1.1% | 0.0% |
J-SHISで番地を見る → 指定の有無は内閣府の指定市町村一覧(南海トラフ地震防災対策推進地域/首都直下地震緊急対策区域/日本海溝・千島海溝周辺海溝型地震防災対策推進地域)/確率と表層地盤は防災科学技術研究所 J-SHIS 地震ハザード情報提供API(2024年版・平均ケース・全ての地震)を役所・役場の座標で照会した値/確認日 2026-08-19
数字は、同じ12市町村のなかで50倍ちがいます
双葉町51.1%、浪江町30.5%、広野町28.7%、楢葉町24.7%、富岡町23.7%——海沿いの町は、本サイトのどのエリアよりも高い部類です。いっぽう飯舘村1.1%、川内村3.0%、川俣町3.9%、田村市5.3%——山側は、とくに低い。 この差は震源からの距離ではなく、役場が建っている地盤の差です(双葉町=谷底低地/飯舘村=山地)。同じ地域の中でも、低地と台地では大きく変わります。 そして2011年3月11日、この一帯は津波に襲われました。海沿いの土地を見るときは、ハザードマップと、その土地の標高(このページの物件一覧に出しています)を、必ずセットで見てください。売り物件の標高は海沿いで4mから、山側で740mまでひらきます(§4)。
空間線量率——市町村ごとに、そして町の中でも、大きく違います
福島県が運営する「福島県放射能測定マップ」には、市町村ごとに数十から数百のモニタリングポストの実測値が、リアルタイムで載っています。2026年8月19日12時の値を、12市町村ぶん集計しました。平均は出しません——同じ町の中で最大50倍ちがうので、平均は実態を隠すからです。
| 市町村 | いちばん低い地点 | 中央値 | いちばん高い地点 |
|---|---|---|---|
| 広野町 | 0.05 | 0.07 | 0.14 |
| 田村市 | 0.04 | 0.08 | 0.17 |
| 南相馬市 | 0.04 | 0.08 | 0.50 |
| 楢葉町 | 0.04 | 0.09 | 0.15 |
| 川内村 | 0.05 | 0.09 | 0.20 |
| 川俣町 | 0.04 | 0.10 | 0.54 |
| 葛尾村 | 0.07 | 0.13 | 1.05 |
| 富岡町 | 0.09 | 0.17 | 0.93 |
| 飯舘村 | 0.07 | 0.17 | 0.71 |
| 浪江町 | 0.04 | 0.20 | 4.74 |
| 双葉町 | 0.04 | 0.20 | 2.27 |
| 大熊町 | 0.05 | 0.34 | 5.12 |
| (参考)いわき市 | 0.03 | 0.07 | 0.11 |
| (参考)福島市 | 0.04 | 0.08 | 0.36 |
| (参考)郡山市 | 0.01 | 0.09 | 0.16 |
単位はマイクロシーベルト毎時(μSv/h)。2026年8月19日12時00分時点で値を返している地点だけを集計しました(12市町村あわせて実測1,031地点)。
上の表を、その0.23で読み直すとこうなります——12市町村のうち11市町村は、中央値が0.23を下回っています。広野町0.07・田村市0.08・南相馬市0.08は、いわき市(0.07)や福島市(0.08)と同じです。0.23を超えているのは大熊町の0.34だけ。
ただし、中央値だけを見てはいけません。大熊町には5.12(夫沢三区地区集会所)、浪江町には4.74(やすらぎ荘)、双葉町には2.27(山田農村広場)という地点があります。いずれも帰還困難区域を含む一帯です。いっぽう同じ大熊町でも新髙田公園は0.05、双葉町の産業交流センターは0.04——1つの町の中で100倍ちがいます。
だから「町の名前」で判断しないでください。気になる物件が出たら、その番地のいちばん近いモニタリングポストの値を、県のマップで直接見てください。地図上に1地点ずつ並んでいて、誰でも見られます。 福島県放射能測定マップで番地を見る → 出典:空間線量率は福島県放射能測定マップの「市区町村別線量率一覧」(福島県運営・2026年8月19日12時00分時点で値のある地点のみを本サイトで集計。最小・中央・最大の3つのみを出し、平均は出していません)/0.23マイクロシーベルト毎時の意味は環境省「年間の追加被ばく線量1ミリシーベルトと、空間線量率毎時0.23マイクロシーベルトの関係について」/県全体の推移は福島県「福島県内の空間線量率の推移と現状」(2026年4月24日更新。福島市は震災直後1.91μSv/hから令和7年度0.10μSv/hへ=約19分の1)/確認日 2026-08-19
ふくしま12市町村の放射線量は、いまどのくらいですか?
🔴 市町村ごとに、そして町の中でも大きく違います。福島県のモニタリングポスト実測(2026年8月19日12時)で中央値は広野町0.07・南相馬市0.08・浪江町0.20・大熊町0.34マイクロシーベルト毎時。環境省が示す年間1ミリシーベルト相当=毎時0.23を下回るのは12市町村のうち11市町村です。ただし同じ町の中で100倍ちがう地点があるので、番地単位で県のマップを見てください。
CHAPTER 06夏と冬は、どうなるのか
ここは、夏の夜が涼しい土地です。相馬の観測所で熱帯夜は年0.3日——東京(17.8日)の60分の1、能登(3.8日)の10分の1以下。猛暑日も年1.5日。そして冬に雪はほとんど積もりません。年降水量は1,393.7mmで、東京(1,598.2mm)より少ない。
12か月の気温を、そのまま並べます
帯の左端がその月の日最低気温の平均、右端が日最高気温の平均です(ふくしま12市町村・1991〜2020年の30年平均)。
夏の夜と冬の朝が、東京と比べてどうなるかの数字です
| 年間の日数 | ふくしま12市町村 | 東京 |
|---|---|---|
| 熱帯夜 最低25℃以上 | 0.3日 | 17.8日 |
| 猛暑日 最高35℃以上 | 1.5日 | 4.8日 |
| 真夏日 最高30℃以上 | 23.6日 | 52.1日 |
| 冬日 最低0℃未満 | 87.8日 | 15.2日 |
| 真冬日 最高0℃未満 | 0.3日 | 0.0日 |
| 項目 | 相馬(平年値) | 暮らしでの意味 |
|---|---|---|
| 年平均気温 | 12.7℃ | 日最高の平均17.3℃/日最低の平均8.3℃。東京より3.1℃低い |
| 夏(8月の日最高) | 28.2℃ | 猛暑日1.5日(東京4.8日)・真夏日23.6日・熱帯夜0.3日(東京17.8日) |
| 冬(1月の日最低) | -2.5℃ | 冬日87.8日・真冬日0.3日。朝は冷えるが、日中まで氷点下の日はほとんどない |
| 年降水量 | 1,393.7mm | 9月225.0mm・2月34.6mm。冬に乾くのが太平洋側の特徴です |
山側は別です。葛尾村は自ら「冬には最低気温が-15℃まで下がることもあります」と書いています(中心部の標高434m)。川内村は平均標高456m。海沿いと山側は、別の気候だと思ってください。
ふくしま12市町村の夏は暑いですか?冬は寒いですか?
🔴 熱帯夜が年0.3日——東京(17.8日)の60分の1です。猛暑日も年1.5日、8月の日最高は28.2℃(相馬)。冬は1月の日最低-2.5℃・冬日87.8日ですが真冬日は年0.3日で、海沿いは雪がほとんど積もりません。山側の葛尾村は-15℃まで下がることがあります。
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