亀岡市の安全と気候
2026年8月13日 時点の情報です
CHAPTER 05その土地は、安全か
国の地震対策区域に入っているか
国は、大きな地震ごとに「対策を進める地域」を法律で指定しています。指定されているかどうかは、その市町村で想定されている揺れと津波の大きさを国がどう見ているかを、そのまま表しています。
| 南海トラフ地震防災対策推進地域 | 🔴 指定あり |
|---|---|
| 首都直下地震緊急対策区域 | 対象外(京都府全体が制度の対象外) |
| 日本海溝・千島海溝周辺海溝型地震防災対策推進地域 | 対象外(京都府全体が制度の対象外) |
| 30年間に震度6弱以上の揺れ | 3.8%(震度6強以上は0.3%) 亀岡市役所の地点。表層地盤はAVS30 470m/s・砂礫質台地 |
J-SHISで番地を見る → 指定の有無は内閣府の指定市町村一覧(南海トラフ地震防災対策推進地域/首都直下地震緊急対策区域/日本海溝・千島海溝周辺海溝型地震防災対策推進地域)/確率と表層地盤は防災科学技術研究所 J-SHIS 地震ハザード情報提供API(2024年版・平均ケース・全ての地震)を市役所の座標で照会した値/確認日 2026-08-13
亀岡でいちばん大きく揺れるのは、南海トラフではなく足元の断層です
京都府は、想定される地震ごとに市町村別の被害を出しています。亀岡市の分を並べると、こうなります。
| 想定される地震 | 最大予測 震度 | 死者 | 全壊 | 短期 避難者 |
|---|---|---|---|---|
| 南海トラフ地震 | 6弱 | — | 80棟 | — |
| 東南海・南海地震 | 5強 | — | 280棟 | 2,440人 |
| 亀岡断層 | 7 | 250人 | 5,960棟 | 24,920人 |
| 埴生断層 | 7 | 193人 | 8,118棟 | 13,826人 |
| 殿田-神吉-越畑断層 | 7 | 150人 | 6,546棟 | 10,636人 |
| 有馬-高槻断層帯 | 6強 | 17人 | 684棟 | 1,898人 |
| 花折断層帯 | 6強 | 34人 | 622棟 | 1,578人 |
| 三峠断層 | 5強 | 0人 | 5棟 | 4人 |
保津川の水 — 亀岡駅のレール高は6.35m、2013年の水位は6.81mでした
亀岡盆地は、集まった水が保津峡というひとつの狭い出口から出ていく地形です。市の都市計画マスタープランはこう書いています——「盆地の出口の保津峡が排水難であるために…現在でも洪水のたびに湛水氾濫を繰り返している」。市の地域防災計画には、過去の洪水が水位と浸水戸数つきで残っています。
| 洪水 | 亀岡の 最高水位 | 湛水面積 | 浸水戸数 |
|---|---|---|---|
| 昭和28年9月(台風13号) | 9.18m | 690ha | 1,350戸 |
| 昭和35年8月(台風16号) | 9.25m | 700ha | 1,400戸 |
| 昭和47年9月 | 6.80m | 400ha | 180戸 |
| 昭和57年8月 | 6.12m | 213ha | 23戸 |
| 平成元年9月 | 6.07m | 200ha | 8戸 |
| 平成16年10月(台風23号) | 6.32m | 268ha | 152戸 |
| 平成25年9月(台風18号) | 6.81m | 282ha | 366戸 |
直近の2回で、実際に何が起きたか
| 災害 | 亀岡市で起きたこと |
|---|---|
| 平成25年9月 台風18号 水の災害 | 床上浸水110棟・床下浸水260棟・半壊3棟・道路冠水11箇所・道路崩壊23箇所。三宅浄水場の水源が被災して10,000戸が断水。避難準備情報の対象は1,630世帯3,760人。雨量は本梅379mm・七谷川上流377mm・西別院376mm・東別院370mm |
| 平成30年7月 豪雨 土砂の災害 | 床上浸水2棟・床下浸水45棟にとどまる一方、道路被害60箇所・河川被害28箇所。曽我部町と西別院町で土砂崩れ、畑野町で土石流、同年9月の集中豪雨では本梅町でも土石流。累加雨量は東別院・西別院がともに541mm(7/5〜7/8) |
市が地区ごとに出している評価
亀岡市は地域防災計画のなかで、市内23地区それぞれについて「風水害の危険性」を文章で評価し、土石流・急傾斜地の警戒区域数を数えています。売り物件のある主な地区を抜き出すと、こうなります。
| 地区 | 人口 | 土石流 | 急傾斜 | 市の評価(原文の要旨) |
|---|---|---|---|---|
| 東つつじケ丘 | 2,980 | 0 | 0 | 浸水の可能性はほとんどない |
| 西つつじケ丘 | 3,313 | 1 | 3 | 山地斜面を造成した住宅地で、浸水の可能性はほとんどない |
| 南つつじケ丘 | 5,817 | 0 | 13 | 山地斜面を造成した住宅地で、浸水の可能性はほとんどない |
| 篠町 | 18,787 | 14 | 10 | 住宅地は段丘面上にあり、危険性は低い |
| 亀岡地区東部 | 6,209 | 5 | 7 | 桂川沿いの低地は浸水可能性が高い/住宅地は段丘面上で低い |
| 亀岡地区中部 | 6,746 | 3 | 17 | 亀岡駅周辺は浸水実績がある |
| 亀岡地区西部 | 6,551 | 0 | 2 | 低地部の市街化が進行、浸水実績がある |
| 大井町 | 8,469 | 4 | 1 | 桂川沿いの低地は高い/住宅地は段丘面上 |
| 千代川町 | 8,489 | 9 | 10 | 住宅地が桂川の氾濫平野にも広がっており、浸水の可能性がある |
| 河原林町 | 950 | 0 | 0 | 集落も氾濫平野上の盛土地や自然堤防上にある |
| 馬路町 | 1,422 | 0 | 1 | 集落も氾濫平野上の盛土地や自然堤防上にある |
| 曽我部町 | 3,624 | 28 | 18 | 旧河道部は危険性が高い/住宅地は低い |
| 薭田野町 | 2,240 | 29 | 26 | 浸水の可能性は低い |
| 千歳町 | 1,008 | 15 | 11 | 住宅地は山麓斜面上で、危険性は低い |
| 畑野町 | 1,647 | 43 | 48 | 浸水はほとんどない(地すべり警戒区域1) |
| 本梅町 | 1,291 | 22 | 14 | 旧河道部は危険性が高い/住宅地は低い |
| 東別院町 | 901 | 76 | 137 | 浸水の危険性は低い |
| 西別院町 | 744 | 32 | 72 | 浸水の危険性は低い |
| 旭町 | 638 | 7 | 6 | 浸水はほとんどない |
昭和26年、平和池が決壊しました
市の地域防災計画は、市の災害史の冒頭にこう書いています——「昭和26年7月の水害では平和池堤防が決壊し、下流の篠町柏原地区を中心に多くの人命を失う大惨事となった」。京都府の災害年表では、この7月11日の水害で死者91人・行方不明23人・負傷者238人・家屋被害15,252戸。市立詳徳小学校のページは「犠牲になった方はこの柏原だけで75人。その中には子どもも25人含まれ」と伝えています。いま篠町で家を探すなら、知っておいてよい土地の記憶です。
出典:亀岡市地域防災計画(PDF)/京都府 災害年表/亀岡市立詳徳小学校「平和池水害」/確認日 2026-08-13この番地は大丈夫か、を自分で確かめる
亀岡市のハザードマップは12の地区別PDFに分かれていて、想定浸水深(0.5m未満/0.5〜1.0m/1.0〜2.0m/2.0〜3.0m/3.0m以上)に加えて、家屋倒壊等氾濫想定区域(氾濫流・河岸侵食で家が流される・崩される想定区域)も色分けされています。想定はおおむね1,000年に1度の降雨(桂川で2日327mm、支川で1時間85.8mm)です。
亀岡市 ハザードマップ(地区別)→ 亀岡地区・つつじケ丘のマップ(PDF)→ 京都府 亀岡市の洪水浸水想定区域図 → 京都府 土砂災害警戒区域 → 重ねるハザードマップ(国土地理院)→ J-SHIS 地震ハザードマップ → 京都府の浸水想定は、桂川(洪水予報河川)と犬飼川(水位周知河川)を含む21河川が対象です/確認日 2026-08-13亀岡は災害のリスクが高いですか?
南海トラフ地震防災対策推進地域に指定されていますが、30年で震度6弱以上は3.8%(6強以上は0.3%)と低い数字です。これは市役所が建つ砂礫質台地の値です。
CHAPTER 06夏と冬は、どうなるのか
亀岡市に気象庁の観測地点はありません。気温をいちばん近くで測っているのは、北北西へ約14kmの園部(南丹市園部町・標高134m)です。同じ盆地の同じような標高なので、亀岡市自身の統計書の実測値(年平均気温14.2〜14.8℃)ともほぼ一致します。比べる相手として、峠を越えた京都(京都市中京区・標高41m)を並べます。
12か月の気温を、そのまま並べます
帯の左端がその月の日最低気温の平均、右端が日最高気温の平均です(亀岡周辺(園部)・1991〜2020年の30年平均)。
夏の夜と冬の朝が、東京と比べてどうなるかの数字です
| 年間の日数 | 亀岡周辺(園部) | 東京 |
|---|---|---|
| 熱帯夜 最低25℃以上 | 0.8日 | 17.8日 |
| 猛暑日 最高35℃以上 | 12.0日 | 4.8日 |
| 真夏日 最高30℃以上 | 65.0日 | 52.1日 |
| 冬日 最低0℃未満 | 81.9日 | 15.2日 |
| 真冬日 最高0℃未満 | 0.1日 | 0.0日 |
効いてくるのは平均気温より「熱帯夜が年0.8日」です
| 年間の日数 | 園部(亀岡の代理) | 京都 |
|---|---|---|
| 熱帯夜(最低25℃以上) | 0.8日 | 27.2日 |
| 猛暑日(最高35℃以上) | 12.0日 | 19.4日 |
| 冬日(最低0℃未満) | 81.9日 | 18.0日 |
| うち1月の冬日 | 24.7日 | 7.4日 |
| 真冬日(最高0℃未満) | 0.1日 | 0.0日 |
そのかわり冬の朝は年82日が氷点下で、1月はほぼ毎朝そうなります。真冬日(日中も0℃を超えない日)は年0.1日なので、朝に凍っても昼には融けます。市の実測でも最低気温の極値は−4.7〜−7.8℃。水道管の凍結対策と、朝のフロントガラスの霜取りは冬の日課になります。
積雪の量は、園部にも亀岡にも観測がありません。京都府内で積雪を測っているのは峰山・舞鶴・美山・京都の4か所です。目安として、北へ約30kmの美山(標高200m)は年降雪合計179cm・最深積雪34cm、京都市街は年降雪合計15cm・最深7cm。亀岡はこの2つのあいだにあたる位置と標高です。 出典:気象庁 園部 平年値(日数)/亀岡市景観計画 第1章(PDF)(平成28年版亀岡市統計書の実測気温)/確認日 2026-08-13
丹波霧 — 秋から冬の朝、盆地は霧の底になります
亀岡の朝の景色をつくっているのが丹波霧です。市の景観計画は、市の公式文書としてこう記しています——「亀岡盆地とその周辺地域は…内陸的な気候の特性をもつ。風が弱く、霧の発生が多いことが特色である」「10月から1月の霧の発生回数が多く、晩秋から冬にかけて発生する丹波霧が裏付けられる」。濃霧注意報の発表回数を京都市と比べると「特に11月から1月にかけて亀岡市でのみ8回以上の注意報が発表されて」いる一方、「京都市や隣接する市域では、霧の発生が少ない」。秋冬の朝、車で出るなら霧灯(フォグランプ)が現実に役に立つ土地です。霧は「かめおか霧の芸術祭」という市の文化事業の名前にもなっています。
1950年からの記録では、1980年以降に年間50回以上発生したことはなく、乾燥化の傾向があるとも記されています(京都府農林水産センター提供)。出典:亀岡市景観計画 第1章(PDF)/確認日 2026-08-13亀岡の夏と冬は、どうなりますか?
市内に気象庁の観測地点がないため、約14km北北西の園部で見ると1月の日最低−2.0℃・8月の日最高32.8℃。峠を越えた京都(1月の日最低1.5℃)より冬の朝が3.5℃冷えます。
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