CHAPTER 05その土地は、安全か
甲府市は、南海トラフ地震防災対策推進地域にも、首都直下地震緊急対策区域にも指定されています。そして山梨県が令和5年5月26日に公表した「山梨県地震被害想定調査」では、甲府市にとっていちばん大きいのは南海トラフでも首都直下でもなく、市の南を通る「曽根丘陵断層帯」でした。この地震では甲府市の建物の全壊・焼失が49,376棟(市の建物99,494棟の約半分)、死者1,750人と想定されています。土砂災害警戒区域は307か所(うち特別警戒区域263か所)。市の洪水ハザードマップは令和7年6月に改訂され、中小河川40河川の浸水想定が新しく加わりました。
国の地震対策区域に入っているか
国は、大きな地震ごとに「対策を進める地域」を法律で指定しています。指定されているかどうかは、その市町村で想定されている揺れと津波の大きさを国がどう見ているかを、そのまま表しています。
| 南海トラフ地震防災対策推進地域 | 指定あり |
| 首都直下地震緊急対策区域 | 指定あり |
| 日本海溝・千島海溝周辺海溝型地震防災対策推進地域 | 対象外(山梨県全体が制度の対象外) |
| 30年間に震度6弱以上の揺れ | 37.9%(震度6強以上は8.3%) 甲府市役所の地点。表層地盤はAVS30 371m/s・扇状地 |
山梨県地震被害想定調査(令和5年5月26日公表)の甲府市分
| 想定した地震 | 全壊・焼失 | 半壊 | 人的被害と内訳 |
曽根丘陵断層帯 M7.3・30年で1%・Case 1 | 49,376棟 | 16,580 | 死者1,750人・負傷者8,110人(うち重傷3,348人)・要救助者8,793人。内訳は揺れ39,415棟・火災9,503棟・液状化456棟。県全体でも最大の想定(全壊94,102棟・死者3,843人・避難者207,242人) |
南海トラフの巨大地震 東側ケース・30年で70〜80% | 21,036棟 | 15,432 | 死者989人・負傷者4,663人(うち重傷1,515人)・要救助者4,161人。内訳は揺れ18,233棟・火災2,337棟・液状化464棟 |
糸魚川−静岡構造線断層帯 南部区間 M7.6・県全体で全壊72,761棟 | — | — | 県全体では2番目に大きい想定(死者3,491人・避難者140,635人)。震源に近い県北西部で揺れが大きく、甲府盆地でも被害が想定されます |
首都直下地震 M7 立川市直下・30年で70%程度 | — | — | 県全体で全壊4,299棟・死者202人・避難者9,738人。山梨県での被害は、上の3つより小さい想定です |
甲府でいちばん大きく想定されているのは、市の南を通る活断層です上の表のとおり、南海トラフ巨大地震(東側ケース)で全壊・焼失21,036棟に対し、曽根丘陵断層帯では49,376棟——2.3倍の差があります。県の説明で、曽根丘陵断層帯は「甲府盆地の揺れが極めて大きくなり、最大震度7の領域が広く分布することが想定されます」。
この断層帯は、国(地震調査研究推進本部)が新たに主要活断層に選定したもので、想定される地震の規模が前回調査のM6.1からM7.3に引き上げられたことが、数字が大きく変わった理由です。30年の発生確率は1%。震源が市のすぐ南(曽根丘陵=§2の南ブロック・中道地区のあたり)にあるため、盆地全体が強く揺れる想定になっています。
火災による焼失が9,503棟——市はここに手を打っています曽根丘陵断層帯の想定(冬18時・風速8メートル毎秒)で、全壊49,376棟のうち9,503棟が火災による焼失です。南海トラフでも2,337棟。甲府市の建物は99,494棟で、うち木造が69,831棟(70%)——市街地に木造が密集していることが、この数字の背景にあります。
県は「建物耐震化」「家具固定」「ブロック塀の改修」「火災発生低減」の4つで被害がどれだけ減るかを、報告書の第5章で試算しています。甲府市もKOFU NEXT ACTIONに「災害に強いまちづくり」を掲げ、防災リーダーの育成・水害避難の地区研修会・防災アプリ・避難所環境の良質化を進めています(§14)。
土砂災害警戒区域は307か所。ほとんどが北ブロックです山梨県の一覧(令和8年1月29日時点)で、甲府市の指定は合計307か所——急傾斜地の崩壊199か所(うち特別警戒区域190)・土石流99か所(同73)・地すべり9か所(同0)。うち特別警戒区域を含むのは263か所です。
県内27市町村の合計は8,143か所で、甲府市はその3.8%。§1のとおり市街地は盆地の底で平らなので、土砂災害の区域は北の山側(§2の北ブロック)と南のはし(中道・上九一色)に集まります。市は「こうふマップ」(地震・水害)と山梨県の土砂災害警戒区域等マップで、番地単位で確かめられるようにしています。
洪水ハザードマップは、2026年6月に新しくなりました市の説明で——「本市では、『甲府市洪水ハザードマップ』を令和4年度に改訂し、笛吹川、荒川、濁川など比較的大きな10河川(洪水予報河川・水位周知河川)について公表し」、そのあと「令和5年度3月及び令和6年度7月に、市内を流れる中小河川の浸水想定区域が、新たに山梨県から公表されたことにより…『改訂版甲府市洪水ハザードマップ』を作成しました」。
「今回の改訂で見直した内容としましては、中小河川(その他河川)の40河川の浸水想定区域の影響をハザードマップに反映いたしました」「今回追加した河川の下流側では、浸水区域に大きな変化はありませんでしたが、上流側に新たな浸水区域が追加されました」。上流側=山ぎわに、新しく浸水区域が加わったということです。地域別ハザードマップは9枚あり、過去に床上浸水があった場所を自治会を通じて再調査した「過去の浸水実績箇所」も公表されています。
液状化と、地盤のこと防災科学技術研究所のJ-SHISで、甲府市役所の地点の表層地盤はAVS30が371.32メートル毎秒、微地形は「扇状地」。30年で震度6弱以上の確率は37.9%、6強以上は8.3%(市役所地点の250メートルメッシュの値)。
県の被害想定では、甲府市の液状化による全壊は曽根丘陵断層帯で456棟・南海トラフで464棟——揺れによる全壊(39,415棟・18,233棟)と比べると小さい数字です。県は「地震による液状化危険度マップ(令和6年2月)」を別に公表しており、市も「液状化危険度マップ」を案内しています。§1のとおり甲府盆地は北に高く南に低い扇状地——川沿いと低いところは、必ずマップで確かめてください。
出典:被害想定は山梨県「山梨県地震被害想定調査結果(令和5年5月26日発表)」の第3章 建物・人的等被害予測(PDF・表3.1-16 曽根丘陵断層帯(Case 1)冬18時風速8m 甲府市=液状化456棟・揺れ39,415棟・急傾斜1棟・火災焼失9,503棟・全壊合計49,376棟・半壊16,580棟/表3.1-10 南海トラフの巨大地震〔東側ケース〕冬18時風速8m 甲府市=液状化464棟・揺れ18,233棟・急傾斜2棟・火災焼失2,337棟・全壊合計21,036棟・半壊15,432棟/表3.3-17(1) 曽根丘陵断層帯(Case 1)冬5時 甲府市=死者1,750人・負傷者8,110人・重傷者3,348人・要救助者8,793人/表3.3-11(1) 南海トラフの巨大地震〔東側ケース〕冬5時 甲府市=死者989人・負傷者4,663人・重傷者1,515人・要救助者4,161人/表3.1-7 市町村別構造別年代別建物棟数一覧 甲府市99,494棟・うち木造69,831棟)と概要版(PDF・「新たな国(地震調査研究推進本部)の長期評価:曽根丘陵断層帯 M6.1 → M7.3」/曽根丘陵断層帯「甲府盆地の揺れが極めて大きくなり、最大震度7の領域が広く分布することが想定されます」/県全体 曽根丘陵断層帯 建物全壊94,102棟・死者3,843人・負傷者20,008人・避難者207,242人/南海トラフの巨大地震(東側ケース)全壊60,017棟・死者3,019人・避難者140,329人/糸魚川-静岡構造線断層帯 南部区間 全壊72,761棟・死者3,491人・避難者140,635人/首都直下地震M7(立川市直下)全壊4,299棟・死者202人・避難者9,738人/地震発生確率=南海トラフ70〜80%・首都直下M7 70%程度・曽根丘陵断層帯1%・糸魚川−静岡構造線断層帯南部区間 ほぼ0〜0.1%/算定基準日2022年1月1日)/土砂災害警戒区域は同「山梨県内の土砂災害警戒区域等の指定について」と「土砂災害警戒区域等の市町村別指定状況一覧表」(PDF・令和8年1月29日時点/甲府市=土石流99〔うち特別73〕・急傾斜地の崩壊199〔同190〕・地すべり9〔同0〕・計307〔同263〕/県内合計8,143〔同6,852〕)/洪水ハザードマップは甲府市「『甲府市洪水ハザードマップ』(令和7年6月版)について」(「本市では、『甲府市洪水ハザードマップ』を令和4年度に改訂し、笛吹川、荒川、濁川など比較的大きな10河川(洪水予報河川・水位周知河川)について公表し、広く市民の皆さまに周知を図ってまいりました」「今回の改訂で見直した内容としましては、中小河川(その他河川)の40河川の浸水想定区域の影響をハザードマップに反映いたしました」「今回追加した河川の下流側では、浸水区域に大きな変化はありませんでしたが、上流側に新たな浸水区域が追加されました」/地域別ハザードマップ=南部【上九一色・中道】ブロック/南部ブロック/東部・西部・南部・中央部ブロック/東部・南部ブロック/東部・西部・北部・中央部ブロック/東部・北部ブロック/北部ブロック(1)(2)(3))/ハザードマップの入口は同「ハザードマップ」(土砂災害・洪水・液状化危険度・排水機場内水・ため池・内水浸水想定区域/「こうふマップ」地震 https://kofu.geocloud.jp/webgis/?mp=335 ・水害 https://kofu.geocloud.jp/webgis/?mp=336 )/液状化危険度マップ(令和6年2月)は山梨県「地震による液状化危険度マップ」/確認日 2026-08-25
甲府市に空き家バンクはありますか?
🔴 あります。2026年8月25日に本サイトが数えたところ、掲載は48件(売戸建30件・売土地18件)でした。甲府市の空き家バンクはアットホーム株式会社が運営する「全国版空き家バンク」の自治体サイト(kofu-c19201.akiya-athome.jp)を使う形で、SUUMOの239件とは別の物件です。市の「KOFU NEXT ACTION」にも「甲府市空き家バンク制度の活用促進」が取組として位置づけられています。
CHAPTER 06夏と冬は、どうなるのか
甲府には、気象庁の地上気象観測所があります(観測所番号47638)。平年値(1991〜2020年)で年平均15.1℃・年降水量1,160.7ミリ。年降水量1,160.7ミリは、東京(1,598.2ミリ)の73%——日本のなかでも雨の少ないまちです。そのぶん日差しが強く、8月の日最高は33.0℃、猛暑日は年16.9日(東京4.8日)。冬は1月の日最低−2.1℃・冬日64.1日ですが、真冬日(1日中0℃未満)は年0.0日。年の降雪の合計は23センチメートル、最深積雪は15センチメートルです。
12か月の気温を、そのまま並べます
帯の左端がその月の日最低気温の平均、右端が日最高気温の平均です(甲府・1991〜2020年の30年平均)。
7.6日 / 64.1日
熱帯夜7.6日(東京17.8日)と、冬日64.1日(東京15.2日)。
夏の夜と冬の朝が、東京と比べてどうなるかの数字です
| 年間の日数 | 甲府 | 東京 |
熱帯夜 最低25℃以上 | 7.6日 | 17.8日 |
猛暑日 最高35℃以上 | 16.9日 | 4.8日 |
真夏日 最高30℃以上 | 71.9日 | 52.1日 |
冬日 最低0℃未満 | 64.1日 | 15.2日 |
真冬日 最高0℃未満 | 0.0日 | 0.0日 |
雪は、年間の降雪の合計が23cm、最深積雪の平年値が15cmです。
出典:気象庁 甲府 の平年値(月別)/同 日数の階級別(view=a2)/同 東京(いずれも1991〜2020年の30年平均)/確認日 2026-08-14
猛暑日16.9日——夏の暑さは、はっきり書いておきます猛暑日(最高35℃以上)が年16.9日、真夏日が71.9日、夏日が137.7日。東京はそれぞれ4.8日・52.1日・118.5日ですから、猛暑日は東京の3.5倍です。8月の日最高は33.0℃(東京31.3℃)。
理由は地形です。§1のとおり甲府は四方を山に囲まれた盆地の底で、海から遠く、風が抜けにくい。そのかわり熱帯夜(最低25℃以上)は年7.6日で、東京の17.8日の半分以下——昼は東京よりずっと暑く、夜は東京よりずっと涼しいのが甲府の夏です。日中の冷房と、夜の窓開け——住み方はそこで変わります。
雨が少なく、日が長い。これが果物とワインの理由です年降水量1,160.7ミリは、東京(1,598.2ミリ)の73%。月別でいちばん多い9月でも178.7ミリ、少ない12月は37.6ミリです。市の統計(令和6年)では年間日照時間2,208.9時間・日照率50%。
雨が少なく、日照が多く、昼と夜の気温差が大きい——これはぶどうと桃を育てるのにいちばん向いた条件です。§13のとおり甲府市はぶどう(シャインマスカット)・もも(なつっこ・夢みずき)・すももを「甲府ブランド」に認定しています。気候の話が、そのまま食べものの話につながるまちです。
冬は「朝は凍るが、昼は凍らない」冬日(最低が0℃未満)は年64.1日で、東京(15.2日)の4.2倍。1月の日最低は−2.1℃です。いっぽう真冬日(1日中0℃未満)は年0.0日——日中に氷点下のまま終わる日はありません。1月の日最高は9.1℃あります。
年の降雪の合計は23センチメートル、最深積雪の平年値は15センチメートル。市街地で雪が積もるのは年に数回ですが、朝の路面凍結は冬のあいだずっとあります。冬タイヤは用意してください。§2の北ブロックの山側(標高577メートルまで)や、昇仙峡へ向かう道はさらに条件が変わります。
出典:気温・降水量・雪・各階級の日数はすべて気象庁「甲府 平年値(1991〜2020年)」(8月の日最高33.0℃・日最低23.3℃/1月の日最低−2.1℃・日最高9.1℃/年平均15.1℃・年降水量1,160.7mm/階級別日数=猛暑日16.9日・真夏日71.9日・夏日137.7日・熱帯夜7.6日・冬日64.1日・真冬日0.0日/雪=降雪の深さ年合計23cm・最深積雪の平年値15cm)/東京の値は気象庁「東京 平年値」(猛暑日4.8日・真夏日52.1日・夏日118.5日・熱帯夜17.8日・冬日15.2日・真冬日0.0日・年降水量1,598.2mm・8月の日最高31.3℃・1月の日最低1.2℃)/日照時間は甲府市「令和7年版統計情報」の「7 気象概況」(エクセル・令和6年 年平均気温16.6℃・日照時間2,208.9時間・日照率50%・平均風速2.2m/s・平均湿度68%/資料 気象庁)/確認日 2026-08-25
甲府は、災害の心配はありませんか?
🔴 甲府市は、南海トラフ地震防災対策推進地域にも、首都直下地震緊急対策区域にも指定されています。山梨県の被害想定(令和5年5月26日公表)で甲府市にとっていちばん大きいのは市の南を通る「曽根丘陵断層帯」で、全壊・焼失49,376棟(うち火災9,503棟)・死者1,750人。南海トラフ巨大地震(東側ケース)は全壊・焼失21,036棟・死者989人です。土砂災害警戒区域は307か所(うち特別警戒区域263か所)。市の洪水ハザードマップは令和7年6月に改訂され、中小河川40河川の浸水想定が新しく加わりました——市の言葉で「上流側に新たな浸水区域が追加されました」。
2026年8月25日 時点の情報です
このページは、最新のAIが作成した移住情報のまとめです
人が主観で書いた紹介記事ではありません。自治体・国の統計・気象庁・鉄道会社・不動産ポータルなど、インターネット上に公開されている公式の情報をAIが集め、移住を考える人が読みやすく、そのまま判断に使える形に組み直したものです。数値には出典のリンクと確認日を付けていますので、気になったところは元の資料でお確かめください。制度や価格は変わります。契約の前には、必ずご自身で最新の情報をご確認ください。
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