廿日市市の安全と気候
2026年8月16日 時点の情報です
CHAPTER 05その土地は、安全か
廿日市市は南海トラフ地震防災対策推進地域に指定されています。30年で震度6弱以上の確率は20.6%、6強以上は4.2%(市役所地点)。ただし市役所が建っているのは干拓地で、市内で条件がいちばん悪い側の数字です。
国の地震対策区域に入っているか
国は、大きな地震ごとに「対策を進める地域」を法律で指定しています。指定されているかどうかは、その市町村で想定されている揺れと津波の大きさを国がどう見ているかを、そのまま表しています。
| 南海トラフ地震防災対策推進地域 | 🔴 指定あり |
|---|---|
| 首都直下地震緊急対策区域 | 対象外(広島県全体が制度の対象外) |
| 日本海溝・千島海溝周辺海溝型地震防災対策推進地域 | 対象外(広島県全体が制度の対象外) |
| 30年間に震度6弱以上の揺れ | 20.6%(震度6強以上は4.2%) 廿日市市役所の地点。表層地盤はAVS30 236m/s・干拓地 |
J-SHISで番地を見る → 指定の有無は内閣府の指定市町村一覧(南海トラフ地震防災対策推進地域/首都直下地震緊急対策区域/日本海溝・千島海溝周辺海溝型地震防災対策推進地域)/確率と表層地盤は防災科学技術研究所 J-SHIS 地震ハザード情報提供API(2024年版・平均ケース・全ての地震)を市役所の座標で照会した値/確認日 2026-08-16
この20.6%は、市役所が干拓地にあるからです
市役所の地点の表層地盤は干拓地(AVS30 236m/s)。柔らかい地盤ほど揺れが増幅されるので、この20.6%は市内でも揺れやすい側の値です。 いっぽうで市の地質は山地の大部分が花こう岩類岩石(広島型花崗岩)(§1)。海ぞいの埋立地・干拓地と、山手の花こう岩の丘とでは、同じ市内でもまったく違います。 このサイトのほかのエリアと並べると——いわき88.6%・伊勢75.0%・田辺73.3%・大崎27.7%・那覇20.8%・廿日市20.6%・犬山14.9%・河内長野14.3%・青梅12.9%・出雲10.1%・下関5.6%。
低い側は海です。廿日市・大野・宮島は瀬戸内海に面していて、市は土砂災害・高潮・津波のハザードマップを出しています。市役所の地点が干拓地であることが示すとおり、海ぞいの平地は埋立・干拓でできた土地を含みます。
高い側は斜面です。四季が丘・宮園(標高17〜132m)、佐伯(269〜350m)、吉和(592〜877m)。丘の上の団地は造成地で、内陸は谷ぞいに家が並びます。見るところが、エリアによって変わります。
内見の前に、その住所でハザードマップを開いてください。 出典:廿日市市「土砂災害ハザードマップ」(地区ごとの版の構成)/地質は同「Ⅰ 廿日市市の概要」/確認日 2026-08-16
廿日市は災害のリスクが高いですか?
南海トラフ地震防災対策推進地域に指定されており、30年で震度6弱以上は20.6%(6強以上は4.2%)です。ただしこれは市役所が建つ干拓地の数字で、市内で条件がいちばん悪い側にあたります。
CHAPTER 06夏と冬は、どうなるのか
廿日市市には、気候がふたつあります。海ぞい(廿日市・大野・宮島)は瀬戸内海式で温暖。いっぽう市内の佐伯にある気象庁の廿日市津田観測所は、1月の日最低が−2.9℃、冬日が年103.9日——同じ市とは思えない数字です。
12か月の気温を、そのまま並べます
帯の左端がその月の日最低気温の平均、右端が日最高気温の平均です(廿日市(広島)・1991〜2020年の30年平均)。
夏の夜と冬の朝が、東京と比べてどうなるかの数字です
| 年間の日数 | 廿日市(広島) | 東京 |
|---|---|---|
| 熱帯夜 最低25℃以上 | 33.2日 | 17.8日 |
| 猛暑日 最高35℃以上 | 8.1日 | 4.8日 |
| 真夏日 最高30℃以上 | 64.3日 | 52.1日 |
| 冬日 最低0℃未満 | 12.8日 | 15.2日 |
| 真冬日 最高0℃未満 | 0.0日 | 0.0日 |
雪は、年間の降雪の合計が8cm、最深積雪の平年値が5cmです。
出典:気象庁 広島 の平年値(月別)/同 日数の階級別(view=a2)/同 東京(いずれも1991〜2020年の30年平均)/確認日 2026-08-14同じ市の中で、冬日が12.8日と103.9日です
| 1991〜2020年平年値 | 廿日市津田 市内・佐伯(標高約300m) | 広島 広島市中区 | 東京 |
|---|---|---|---|
| 年平均気温 | 12.9℃ | 16.5℃ | 15.8℃ |
| 1月の日最低 | −2.9℃ | 2.0℃ | 1.2℃ |
| 冬日(0℃未満) | 年103.9日 | 年12.8日 | 年15.2日 |
| 真冬日 | 年1.4日 | 年0.0日 | 年0.0日 |
| 8月の日最高 | 30.7℃ | 32.8℃ | 31.3℃ |
| 熱帯夜 | 年0.1日 | 年33.2日 | 年17.8日 |
| 猛暑日 | 年2.3日 | 年8.1日 | 年4.8日 |
| 年降水量 | 1,948.7mm | 1,572.2mm | 1,598.2mm |
| 7月の降水量 | 343.0mm | 279.8mm | 156.2mm |
廿日市津田観測所は、廿日市市内にあります。佐伯地域、標高約300mの一帯です(§2)。そこは冬日が年103.9日で、熱帯夜は年0.1日——夏の夜はほぼ確実に25℃を下回ります。同じ市の海ぞいを代表する広島は、冬日12.8日・熱帯夜33.2日。ひとつの市の中で、冬日が8倍、熱帯夜が330倍違います。 雨は津田が年1,948.7mmで、広島より約380mm多く降ります。7月だけで343.0mm——山に近いぶん、梅雨に集中します。
吉和は、市がこう書いています
吉和(標高592〜877m)には気象庁の観測所がありません。市の環境報告書は、吉和の気候をこう説明しています——「冷涼多雨で、平たん地での平均気温は、11℃前後、1月には、−6℃まで下がり、特に寒いです。また、8月は、24℃前後と比較的低く、夏季は過ごしやすいものの、盆地のため霧が発生しやすく、多湿です。降水量は、年間2,400mm程度で、月間雨量は200mm程度、梅雨期の雨量は約900mm、冬季の積雪は、平たん地で50〜60cmに達します。」 同じ資料は、海ぞいをこう書いています——「瀬戸内海式気候に属し、年間を通じて温暖な気候です。(中略)年間の平均気温は、約16℃です。降水量は、年間2,100mm程度で、梅雨期と台風期に多く、冬季は乾燥しますが、温暖な海岸性気候です。」 年平均気温で、海ぞい約16℃・佐伯12.9℃・吉和11℃前後。広島の気象台の値は広島市中区のもので、廿日市市の値ではありません。物件の住所がどの地域かを、まず見てください。
出典:気象庁 廿日市津田アメダスの平年値/同 広島/同 東京(いずれも1991〜2020年の30年平均)/地域別の気候の説明と引用は廿日市市「Ⅰ 廿日市市の概要」3 気候/確認日 2026-08-16廿日市の冬は寒いですか?
気候がふたつあります。海ぞい(廿日市・大野・宮島)は瀬戸内海式で温暖ですが、市内の佐伯にある廿日市津田観測所は1月の日最低が−2.9℃、冬日が年103.9日——同じ市とは思えない数字です。
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