神戸の安全と気候
2026年9月10日 時点の情報です
CHAPTER 05その土地は、安全か
神戸市を見るときは、地震・津波・高潮・土砂の4つを見るまちです。市役所の地点で、30年間に震度6弱以上の揺れが起きる確率は44.5%(震度6強以上は7.7%)で、南海トラフ地震防災対策推進地域に指定されています。いっぽう津波については、市は「1000年に一度の確率で発生する津波の対策が、2023年3月に完了しています。この対策により、人の住む区域は浸水しないと想定されています」と書いています。売り物件2,158件の標高は0.8メートルから809.7メートル(中央値71.4メートル)で、5メートル以下が133件、100メートル以下が1,387件——山ぎわか、川ぞいか、埋立地かで、見るものが変わります(§2)。
国の地震対策区域に入っているか
国は、大きな地震ごとに「対策を進める地域」を法律で指定しています。指定されているかどうかは、その市町村で想定されている揺れと津波の大きさを国がどう見ているかを、そのまま表しています。
| 南海トラフ地震防災対策推進地域 | 指定あり |
|---|---|
| 首都直下地震緊急対策区域 | 対象外(兵庫県全体が制度の対象外) |
| 日本海溝・千島海溝周辺海溝型地震防災対策推進地域 | 対象外(兵庫県全体が制度の対象外) |
| 30年間に震度6弱以上の揺れ | 44.5%(震度6強以上は7.7%) 神戸市役所の地点。表層地盤はAVS30 208m/s・三角州・海岸低地 |
J-SHISで番地を見る → 指定の有無は内閣府の指定市町村一覧(南海トラフ地震防災対策推進地域/首都直下地震緊急対策区域/日本海溝・千島海溝周辺海溝型地震防災対策推進地域)/確率と表層地盤は防災科学技術研究所 J-SHIS 地震ハザード情報提供API(2024年版・平均ケース・全ての地震)を市役所の座標で照会した値/確認日 2026-09-10
| 地図 | 何が載っているか |
|---|---|
| 1995年1月17日に起きたこと | 市は「震災により神戸市内で死者4,571人(2005年12月22日時点)、負傷者14,678人(2000年1月11日時点)の人的被害が発生している」「神戸市内において、地震により家屋の全壊67,421棟、半壊55,145棟の被害が発生している」と公表しています。区別の死者は東灘1,470・灘934・長田921・兵庫556・須磨399・中央243・垂水26・北13・西9人。区別の全壊は長田15,521・東灘13,687・灘12,757・兵庫9,533・須磨7,696・中央6,344・垂水1,176・西436・北271棟。火災は1995年1月17日5時46分から1月26日までの10日間に175件、7,386棟に被害——うち全焼6,965棟で、長田区だけで4,759棟でした。市はこの数字を、いまも自分のサイトに置いています(§1)。 |
| 津波 | 市は「神戸市では、1000年に一度の確率で発生する津波の対策が、2023年3月に完了しています。この対策により、人の住む区域は浸水しないと想定されています」と書いています。「1000年に一度の津波が発生すると、防潮堤の高さが足りなかったり、防潮堤が壊れたりしてしまう地域があったため、『嵩上げ』、『洗掘防止』、『目地開き対策』の補強を行い、防潮堤を『粘り強い』構造に整備しました」(2015年度〜2022年度)。市は対策の前後の浸水想定区域をPDFで並べて公開しており、各区の浸水想定区域図は7区ぶん——「北区・西区は浸水しないため掲載なし」と注記されています。防潮鉄扉のタブレット端末による遠隔操作は全国初(2020年1月から一部運用)。 |
| 高潮 | 市は「神戸港では、1965年度から2015年度までの半世紀をかけて、約300億円の事業費をかけて延長約60kmの防潮堤などの海岸保全施設を整備し、高潮などの浸水被害から皆さまの生命と財産を守っています。この対策により、比較的発生頻度の高い高潮(概ね100年に一度程度)に対して、人の住む区域は浸水しないと想定されます」と書きます。いっぽう水防法に基づく高潮ハザードマップ(2024年4月1日公表)は、想定が別物です——「500年〜4000年に一度の最大規模の高潮」「想定台風:中心気圧910hPa」「海岸保全施設:高潮による波の力などが一定に達した段階で海岸保全施設(防潮堤など)が破壊されると想定」。不動産取引の重要事項説明で使うのは、こちらの水防法に基づく地図だと市が明記しています。 |
| 土砂災害 | 土砂災害警戒区域(イエローゾーン)と特別警戒区域(レッドゾーン)は、兵庫県が基礎調査のうえ指定しています。市は災害事象を「急傾斜地の崩壊(がけくずれ)」「土石流」「地すべり」の3つに分けて説明し、イエローゾーンの範囲を「傾斜度が30度以上で高さ5m以上の区域」「急傾斜地の上端から水平距離が10m以内の区域」「急傾斜地の下端から急傾斜地の高さの2倍(50mを超える場合は50m)以内の区域」と書いています。市の注記に「現在、神戸市内には地すべりのレッドゾーンの指定はありません」とあります。六甲山が市街地のすぐ北まで迫っているので、山ぎわの物件はここを先に見るのが順番です(§1)。 |
| 備えのしくみ | 市は「くらしの防災ガイド」(各区版ハザードマップ)を広報紙KOBEに挟み込んで全戸に配っています。2026年度版は東灘・灘・中央・兵庫・長田・須磨・垂水の各区に加えて、北区は「①道場周辺」「②大沢・長尾・八多」「③有野・有馬周辺」「④淡河周辺」「⑤箕谷・谷上周辺」「⑥鈴蘭台周辺」の6枚、西区は「①岩岡・神出周辺」「②平野・玉津・伊川谷周辺」などに分かれています——広い区は1枚に収まらないということです。記事面は英語・中国語・ベトナム語・ネパール語でも読めます。地図そのものは「神戸市情報マップ」(土砂災害・水害/高潮)で住所から見る形で、英語・中国語・韓国語版もあります。住まいの耐震改修には補助があります(§14)。 |
災害の心配はありますか?
🔴 市役所の地点で、30年間に震度6弱以上の揺れが起きる確率は44.5%(震度6強以上は7.7%)で、南海トラフ地震防災対策推進地域に指定されています。🔴 津波については市が「1000年に一度の確率で発生する津波の対策が、2023年3月に完了しています。この対策により、人の住む区域は浸水しないと想定されています」と書いています。高潮も「概ね100年に一度程度」に対しては人の住む区域は浸水しない想定。売り物件2,158件の標高は0.8メートルから809.7メートルです。
CHAPTER 06夏と冬は、どうなるのか
神戸の気候は「冬に冷え込まないかわりに、夏の夜が下がらない」です。最低気温が0℃未満の「冬日」は平年値で4.4日——同じ週に本サイトが公開したさいたま市の53.2日、東京の15.2日に対して、けた違いに少ない。いっぽう夜間の最低気温が25℃以上になる「熱帯夜」は46.8日で、東京の17.8日の2.6倍・さいたまの10.8日の4.3倍です。年間降水量は1,277.8ミリメートルで、東京の1,598.2ミリメートルの80%。35℃以上の「猛暑日」は4.7日で、東京の4.8日とほぼ同じ——昼はそれほど極端ではなく、夜が下がらない海ぎわの夏です。
| 項目 | 神戸 | 中身 |
|---|---|---|
| 夏 | 熱帯夜46.8日 猛暑日4.7日 | 夜間の最低気温が25℃以上になる「熱帯夜」は平年値で46.8日——7月と8月の大半です。東京の17.8日、さいたまの10.8日と比べると、いちばんの違いはここ。8月の平年値は平均28.6℃・日最高32.2℃・日最低26.1℃で、日最低が26℃を超えます。いっぽう35℃以上の「猛暑日」は4.7日で、さいたまの11.8日の4割ほど。30℃以上の「真夏日」は57.9日、25℃以上の「夏日」は130.1日。寝室の冷房を、昼より夜に効かせる家になります。 |
| 冬 | 冬日4.4日 真冬日0.0日 | 最低気温が0℃未満の「冬日」は平年値で4.4日——1年に4日か5日です。最高気温が0℃未満の「真冬日」は0.0日。1月の平年値は平均6.2℃・日最高9.4℃・日最低3.1℃、2月は平均6.5℃・日最低3.4℃。さいたまの1月は日最低−1.1℃、冬日53.2日でしたから、朝の冷え込みがまったく違います。水道管の凍結を心配する日は、1年に数日。ただし六甲山の上や北区は、この観測所(中央区中山手通)の値とは別だと考えておくのが安全です(§1)。 |
| 雪 | 降雪1cm 最深1cm | 1年の降雪の合計は平年値で1センチメートル、最深積雪も1センチメートル。本サイトの他エリアと並べると、米沢市711センチメートル、長野市163センチメートル、さいたま市(熊谷の値)16センチメートル。神戸の平地では、雪かきの道具を用意する必要がほとんどありません。ただしこれは中央区中山手通の観測所の値で、市域には標高931.3メートルの六甲山と、いちばん低い地点でも95.9メートルの北区があります(§1)。山を越えて通勤するなら、冬用タイヤの支度は別に考えることになります。 |
| 雨 | 年1,278mm 7月が最多 | 年間1,277.8ミリメートル。月別では7月187.9・6月176.7・9月157.2・5月134.7・10月118.0ミリメートル。いちばん少ないのは1月の38.4、次いで12月の48.7、2月の55.6ミリメートル。東京の1,598.2ミリメートル、さいたま市の1,371.3ミリメートル、広島市の1,572.2ミリメートルより少なく、市も農業のページで「温暖で比較的降水量の少ない恵まれた気候」と書いています(§13)。年平均気温は17.0℃、年平均の日最高20.5℃・日最低14.0℃。 |
| 観測所のこと | 神戸 63/47770 | このページは、気象庁の「神戸」(prec_no 63/block_no 47770)の平年値(1991〜2020年)を使っています。比較に使った東京は44/47662、さいたまは43/0363。神戸の観測所は市街地の海ぎわ寄りにあり、六甲山の上や北区・西区の内陸は、これより冷えると考えておくのが自然です。市の統計書「土地の高低」では、北区のいちばん低い地点(淡河町勝雄)でも標高95.9メートル——神戸の気候をひとつの数字で語れないのは、この高低差のためです(§1・§2)。 |
冬の寒さや雪はどうですか?
最低気温が0℃未満の「冬日」は平年値で4.4日、最高気温が0℃未満の「真冬日」は0.0日。1月の平年値は平均6.2℃・日最高9.4℃・日最低3.1℃です。🔴 1年の降雪の合計も最深積雪も平年値で1センチメートル——同じ週に本サイトが公開したさいたま市は冬日53.2日、長野市の降雪は163センチメートルでした。ただし六甲山の上や北区は、この観測所(市街地)の値とは別です。
夏は暑いですか?
🔴 夜間の最低気温が25℃以上になる「熱帯夜」が46.8日で、東京の17.8日の2.6倍、さいたま市の10.8日の4.3倍です。8月の平年値は平均28.6℃・日最高32.2℃・日最低26.1℃。いっぽう35℃以上の「猛暑日」は4.7日で、東京の4.8日とほぼ同じ、さいたま市の11.8日の4割ほど——昼はそれほど極端ではなく、夜が下がらない海ぎわの夏です。
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