福島の安全と気候
2026年8月26日 時点の情報です
CHAPTER 05その土地は、安全か
国の地震対策区域に入っているか
国は、大きな地震ごとに「対策を進める地域」を法律で指定しています。指定されているかどうかは、その市町村で想定されている揺れと津波の大きさを国がどう見ているかを、そのまま表しています。
| 南海トラフ地震防災対策推進地域 | 対象外(福島県全体が制度の対象外) |
|---|---|
| 首都直下地震緊急対策区域 | 対象外(福島県全体が制度の対象外) |
| 日本海溝・千島海溝周辺海溝型地震防災対策推進地域 | 指定あり |
| 30年間に震度6弱以上の揺れ | 9.3%(震度6強以上は0.6%) 福島市役所の地点。表層地盤はAVS30 327m/s・扇状地 |
J-SHISで番地を見る → 指定の有無は内閣府の指定市町村一覧(南海トラフ地震防災対策推進地域/首都直下地震緊急対策区域/日本海溝・千島海溝周辺海溝型地震防災対策推進地域)/確率と表層地盤は防災科学技術研究所 J-SHIS 地震ハザード情報提供API(2024年版・平均ケース・全ての地震)を市役所の座標で照会した値/確認日 2026-08-26
2019年の台風で、床上浸水が689件ありました
福島市は阿武隈川に、荒川・松川・摺上川など吾妻山系の川が合流する盆地にあります。上流に降った雨が一度にここへ集まり、そのうえ市街地は本川より低いため、本川の水位が上がると市内の中小河川が流れ出せなくなる(内水氾濫)。市はこれを「都市型水害」と呼び、「浸水被害の多くが内水氾濫によるものです」と書いています。
| いつ | 何が起きたか |
|---|---|
| 昭和61年8月5日 台風10号(8.5水害) | 市がいまも基準に置いている水害。2日雨量では、令和元年の台風より多い降雨でした |
| 令和元年10月11〜12日 東日本台風(台風19号) | 福島気象観測所の2日雨量(流域平均)250.9ミリメートルは過去最大。1日249.5ミリ・1時間33.5ミリ。 死者0名・負傷者8名(いずれも軽傷)。床上浸水689件(549世帯)・床下浸水594件(346世帯)。道路冠水101件・法面崩落211件・土砂崩れ182件。濁川の堤防が決壊し、大森川では堤防が崩落しました |
そのあと、国と市が対策を進めています
| だれが | 何をしているか |
|---|---|
| 国 | 阿武隈川緊急治水対策プロジェクト(福島河川国道事務所)。「浸水被害の軽減」「逃げ遅れゼロ」「社会経済被害の最小化」を目標に、本内地区・岡部地区の河道掘削、腰浜町地区の漏水対策など、5つの柱で進めています。危機管理水位計・河川監視カメラの設置も含みます |
| 市 | 福島市総合治水計画(令和7年度〜令和26年度の20年間)。「流す」「遅らせる」「準備・回避する」の3つを組み合わせます。整備の目標は1時間あたり50ミリメートル——いまの基準の1.1倍で、気候変動で降雨量が1.1倍になるという国の予測に合わせた数字です |
土砂災害警戒区域は、市内30の大字にまたがります
福島県が土砂災害防止法に基づいて指定している区域は、福島市では30の大字にまたがります——荒井・飯坂町・飯野町・大笹生・大波・大森・岡島・岡部・小倉寺・小田・御山・春日町・鎌田・北原・黒岩・小金山・桜本・佐原・瀬上町・田沢・立子山・土湯温泉町・南平・平石・町庭坂・松川町・森合・山口・山田・渡利。市街地のすぐ北にある森合や、春日町・北原のような旧市内の町名も入っています。山際・谷筋の物件は、区域の内か外かを地図で必ず見てください。
空間線量率は、市が429地点で測っています
福島市には、福島県のモニタリングポストが429地点あり、371地点が稼働しています。2026年8月26日18時の実測で、最小0.04・中央値0.08・最大0.36マイクロシーベルト毎時。最小は杉妻、最大はエミール幼児園の地点です。 環境省が示す「年間1ミリシーベルト相当」は毎時0.23マイクロシーベルトです。市内の中央値0.08は、その3分の1にあたります。ただし同じ市内でも地点によって9倍の開きがあるので、平均ではなく、番地の近くの地点を県のマップで見てください。
出典:浸水の実績・治水計画・整備目標は福島市「福島市総合治水計画」(PDF)(令和元年東日本台風=「2日雨量(流域平均)では、過去最大の250.9mm」「1日降雨量:249.5mm(10月12日)」「1時間降雨量:33.5mm」「死者:0名」「負傷者:8名(いずれも軽傷)」「床上浸水:689件(549世帯)」「床下浸水:594件(346世帯)」「道路冠水:101件」「法面崩落:211件」「土砂崩れ:182件」「決壊:1河川(県管理河川)」/「令和元年東日本台風では濁川の堤防が決壊したほか、大森川では堤防が崩落しました」/「浸水被害の多くが内水氾濫によるものです」/計画期間「令和7年度(2025年度)~令和26年度(2044年度)」/「現在の基準となる降雨量の1.1倍(50mm/h)として整備を進めます」/「本市の場合は120mm/hの降雨となりますが、想定最大規模の降雨については施設整備による対応がコスト等の面で現実的ではないため、浸水シミュレーション等により浸水想定を行い『準備・回避する』の減災対策を行います」/国の対策=「阿武隈川緊急治水対策プロジェクト(福島河川国道事務所)」「『浸水被害の軽減』、『逃げ遅れゼロ』、『社会経済被害の最小化』を目指します」・河道掘削(本内地区)・河道掘削(岡部地区)・漏水対策(腰浜町地区))/土砂災害警戒区域は福島県「土砂災害警戒区域等の指定」の大字一覧(福島市=30大字)/空間線量率は福島県「放射能測定マップ」の福島市の全地点(2026年8月26日18時/429地点・稼働371地点・最小0.04〔杉妻〕・中央0.08・最大0.36〔エミール幼児園〕μSv/h)/毎時0.23マイクロシーベルトの目安は環境省「除染の目安」/確認日 2026-08-26地震や水害の心配はありますか?
30年間に震度6弱以上の揺れが起きる確率は9.3%(6強以上は0.6%・市役所地点)で、日本海溝・千島海溝周辺海溝型地震防災対策推進地域に指定されています。令和元年東日本台風では床上浸水689件・床下浸水594件があり、そのあと国の阿武隈川緊急治水対策プロジェクトと市の福島市総合治水計画(令和7年度〜令和26年度)が進んでいます。
CHAPTER 06夏と冬は、どうなるのか
福島は、西の吾妻連峰と東の阿武隈山地にはさまれた盆地です。盆地の気候はふつう「夏は暑く、冬は冷える」ほうへ振れます。気象庁の平年値(1991〜2020年)で東京と並べると、それがはっきり数字に出ます。
| 気象庁 福島観測所(年) | 福島 | 東京 | 差 |
|---|---|---|---|
| 年平均気温 | 13.4℃ | 15.8℃ | −2.4℃ |
| 8月の日最高 | 30.5℃ | 31.3℃ | −0.8℃ |
| 1月の日最低 | −1.5℃ | 1.2℃ | −2.7℃ |
| 猛暑日(最高35℃以上) | 9.2日 | 4.8日 | +4.4日 |
| 真夏日(最高30℃以上) | 47.1日 | 52.1日 | −5.0日 |
| 熱帯夜(最低25℃以上) | 5.3日 | 17.8日 | −12.5日 |
| 冬日(最低0℃未満) | 67.3日 | 15.2日 | +52.1日 |
| 真冬日(最高0℃未満) | 1.0日 | 0.0日 | +1.0日 |
| 年間日照時間 | 1,753.8時間 | 1,926.7時間 | −172.9時間 |
| 年降水量 | 1,207.0ミリ | 1,598.2ミリ | −391.2ミリ |
| 年降雪の深さ合計 | 122センチ | 8センチ | +114センチ |
| 最深積雪 | 26センチ | 6センチ | +20センチ |
| 雪日数 | 87.0日 | 8.5日 | +78.5日 |
夏——いちばん暑い日は東京より多く、夜は東京よりはっきり涼しい。35℃以上になる日は年9.2日で東京(4.8日)のほぼ2倍です(8月の日最高の平年値は30.5℃で、東京の31.3℃より0.8℃低くなります)。いっぽう熱帯夜は年5.3日で、東京(17.8日)の3分の1以下です。日中の冷房は要りますが、寝苦しい夜は東京よりずっと少なくなります。
冬——朝が氷点下になる日が年67.3日あります。東京の4.4倍で、1年の18%にあたります。日中に0℃を下回る日は年1.0日ですから、冷え込むのは朝。それでも年降雪122センチ・雪日数87日——12月から3月は、冬タイヤと朝の雪かきが前提になります。屋外の水道は凍結防止が必要です。
そして日照は年1,753.8時間で、東京より173時間少ない。これは1日あたり28分の差です。 出典:気象庁 福島(福島県)の平年値/同 東京(東京都)の平年値(いずれも1991〜2020年の30年平均。日数は「各階級の日数」の年の値)/確認日 2026-08-26
福島の夏と冬は、どうなりますか?
盆地なので猛暑日は年9.2日で東京(4.8日)のほぼ2倍、いっぽう熱帯夜は年5.3日で東京(17.8日)の3分の1以下です。冬は冬日が年67.3日(東京15.2日)、年降雪122センチ・雪日数87.0日。日照は年1,753.8時間で東京より172.9時間少なくなります。
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