横浜の安全と気候
2026年9月10日 時点の情報です
CHAPTER 05その土地は、安全か
横浜市は、地震・洪水・内水・高潮・津波を、それぞれ別の地図で見るまちです。市役所の地点で、30年間に震度6弱以上の揺れが起きる確率は38.4%(震度6強以上は5.9%)——南海トラフ地震防災対策推進地域にも首都直下地震緊急対策区域にも指定されています。市は洪水・内水・高潮の3つを1冊にまとめた「浸水ハザードマップ」を18区それぞれに用意し、高潮浸水想定区域図があるのは10区です。売り物件3,061件の標高は0.7〜94.9メートル(§2)。
国の地震対策区域に入っているか
国は、大きな地震ごとに「対策を進める地域」を法律で指定しています。指定されているかどうかは、その市町村で想定されている揺れと津波の大きさを国がどう見ているかを、そのまま表しています。
| 南海トラフ地震防災対策推進地域 | 指定あり |
|---|---|
| 首都直下地震緊急対策区域 | 指定あり |
| 日本海溝・千島海溝周辺海溝型地震防災対策推進地域 | 対象外(神奈川県全体が制度の対象外) |
| 30年間に震度6弱以上の揺れ | 38.4%(震度6強以上は5.9%) 横浜市役所の地点。表層地盤はAVS30 260m/s・砂州・砂礫州 |
J-SHISで番地を見る → 指定の有無は内閣府の指定市町村一覧(南海トラフ地震防災対策推進地域/首都直下地震緊急対策区域/日本海溝・千島海溝周辺海溝型地震防災対策推進地域)/確率と表層地盤は防災科学技術研究所 J-SHIS 地震ハザード情報提供API(2024年版・平均ケース・全ての地震)を市役所の座標で照会した値/確認日 2026-09-10
| 地図 | 何が載っているか |
|---|---|
| 市が想定している4つの地震 | 市の地震被害想定(横浜市地震被害想定調査報告書・平成24年10月)は、4つの地震を想定対象にしています——元禄型関東地震(市は「関東大震災をもたらした大正型関東地震の約2倍のエネルギーを発するマグニチュード8.1の想定地震です。市内の最大震度は7と想定されます」と書きます)、南海トラフ巨大地震(マグニチュード9クラス)、東京湾北部地震(マグニチュード7.3)、慶長型地震。慶長型地震について市は「満潮時には横浜市内でも海抜約4.9メートルまで浸水するものと想定されます」と書いています。市は元禄型関東地震・東京湾北部地震・南海トラフ巨大地震の3つの「地震マップ」と「液状化マップ」を公開しています。 |
| 被害の想定 | 市内全体の被害想定(元禄型地震で想定、津波は慶長型地震で想定)は、強い揺れによる建物全半壊137,100棟、火災による建物焼失77,700棟、液状化による建物全半壊7,880棟、急傾斜地崩壊による建物全半壊443棟、津波による建物全半壊27,000棟。人については、建物倒壊による死者1,700人、火災による死者1,550人、津波による死者595人、避難者577,000人、帰宅困難者455,000人。市が自分でこの数字を並べて公開しています。市役所の地点の表層地盤はAVS30 260メートル毎秒・砂州・砂礫州(J-SHIS 2024年版)——同じ市内でも台地と低地で大きく変わるので、気になった番地で見るのが順番です。 |
| 浸水(洪水・内水・高潮) | 市は「横浜市では、洪水・内水・高潮の3つのハザードマップを1冊にまとめたものを浸水ハザードマップとしています」と書き、18区それぞれの版を出しています(いずれも水防法第15条・同法施行規則第11条にもとづく)。内水は「最大規模の雨(1時間あたり153㎜)が降った場合、下水道管や水路からの浸水が想定される区域や浸水する深さなど」。高潮は「日本で過去最大規模の台風(室戸台風と同じ規模)を想定」し、「最悪の事態を想定し、堤防等が壊れる場合を見込む」。高潮浸水想定区域図があるのは鶴見・神奈川・西・中・南・保土ケ谷・磯子・金沢・港北・港南の10区。市は令和8年6月1日に「雨水出水浸水想定区域の水防法指定に伴い、浸水ハザードマップを更新しました。*本市の浸水想定区域に変更はありません」と書き添えています。 |
| 住所で調べる | 市は「住所等から検索する場合や詳細図は、「横浜市行政地図情報提供システム(わいわい防災マップ)」をご活用ください」と案内しています。浸水ハザードマップは「カタログポケット」でも読めて、多言語翻訳と音声読み上げに対応。「耳で聴くハザードマップ」も別にあります。そのほか市の防災の区画には、広域避難場所、津波避難対策、各区の防災に関するマップが並びます。買う前に、その番地で洪水・内水・高潮・地震・液状化の5つを開いておくと、あとから驚かずにすみます。 |
| 備えのしくみ | 「横浜市木造住宅耐震改修補助事業」は、一般世帯で限度115万円、非課税世帯で限度155万円。対象は「平成12年5月末日以前に建築確認を得て着工された2階建以下の在来軸組構法の木造個人住宅」で、建築士の耐震診断の結果、上部構造評点が1.0未満と判定されたもの。令和8年度の申請受付は令和8年4月1日から、完了実績報告の締切は令和9年2月26日です。診断のほうは「横浜市木造住宅耐震診断士派遣制度(木造住宅の無料耐震診断)」。「住宅除却補助制度」(耐震性が不足する木造住宅等の解体工事費用の補助)もあり、令和8年度の受付は4月1日〜12月28日。防災ベッド・耐震シェルターの補助、訪問相談事業も別にあります(§14)。 |
災害の心配はありますか?
市役所の地点で、30年間に震度6弱以上の揺れが起きる確率は38.4%(震度6強以上は5.9%)です(防災科学技術研究所 J-SHIS 2024年版)。南海トラフ地震防災対策推進地域にも首都直下地震緊急対策区域にも指定されています。市は元禄型関東地震(マグニチュード8.1・市内の最大震度7)など4つの地震を想定し、建物全半壊137,100棟・避難者577,000人といった被害想定を公開。洪水・内水・高潮を1冊にまとめた「浸水ハザードマップ」が18区それぞれにあり、高潮浸水想定区域図があるのは10区です(§5)。
CHAPTER 06夏と冬は、どうなるのか
横浜の気候は「冬に氷点下になる朝が年に4日しかなく、そのかわり夏の夜が下がらない」です。最低気温が0℃を下回る「冬日」は平年値で3.8日——東京の15.2日の4分の1、さいたまの53.2日の14分の1です。いっぽう夜の最低気温が25℃以上になる「熱帯夜」は24.6日で、東京の17.8日より多い。35℃以上の「猛暑日」は2.0日で、東京の4.8日より少ない。年間降水量は1,730.8ミリメートルで、いちばん多いのは9月の241.5ミリメートルです。
| 項目 | 横浜 | 中身 |
|---|---|---|
| 冬 | 冬日3.8日 真冬日0.0日 | 最低気温が0℃未満の「冬日」は平年値で3.8日——1年に4日ほどです。最高気温が0℃未満の「真冬日」は0.0日。1月の平年値は平均6.1℃・日最高10.2℃・日最低2.7℃、2月は平均6.7℃・日最低3.1℃。比較すると、東京は冬日15.2日、同じ週に本サイトが公開したさいたま市は53.2日、神奈川県内で本サイトが公開している小田原市は32.5日、秦野市は46.4日、三浦市は5.4日。横浜の3.8日は、その中でいちばん少ない数字です。市は金沢区について「冬季は黒潮の影響を受けて気温が緩み、市の中心に比べ夏涼しく、冬暖かい気候です」とも書いています。 |
| 夏 | 熱帯夜24.6日 猛暑日2.0日 | 夜の最低気温が25℃以上になる「熱帯夜」は24.6日——8月のほとんどにあたり、東京の17.8日より6.8日多い。いっぽう35℃以上の「猛暑日」は2.0日で、東京の4.8日、さいたまの11.8日よりずっと少ない。30℃以上の「真夏日」は48.8日、25℃以上の「夏日」は113.3日。8月の平年値は平均27.0℃・日最高31.0℃・日最低24.3℃。海に面しているぶん昼はそこまで上がらないけれど、夜も下がらない——これが横浜の夏です。寝るときの冷房を前提に考えておくと、想定がずれません。 |
| 雪 | 降雪9cm 最深7cm | 1年の降雪の合計は平年値で9センチメートル、最深積雪は7センチメートル。本サイトの他エリアと並べると、米沢市711センチメートル、長野市163センチメートル、さいたま市(熊谷の値)16センチメートル。市は金沢区について「関東の南寄りにあたるため降雪が少なく、秋季の強い西風もやや緩和されます」と書いています。年に何回か積もる日はある、という前提で、雪かきの道具をひとつ置いておくくらいの構えになります。坂の多い区では、積もった日の朝の坂道が生活に効いてきます(§2)。 |
| 雨 | 年1,731mm 9月が最多 | 年間1,730.8ミリメートル。月別では9月241.5・10月240.4・6月188.8・7月182.5ミリメートルと続き、いちばん少ないのは1月と2月の64.7、次いで12月の66.4ミリメートル。東京の1,598.2ミリメートル、さいたま市の1,371.3ミリメートルより多い。年平均気温は16.2℃、年平均の日最高20.2℃・日最低13.0℃。9月と10月に雨が集中するぶん、台風と秋雨の時期に、住むところの浸水の想定を見ておく意味が大きいまちです(§5)。 |
| 観測所のこと | 横浜 46/47670 | このページは、気象庁の観測所「横浜」(prec_no 46/block_no 47670)の平年値(1991〜2020年)を使っています。横浜は地方気象台のある観測所なので、降雪も含めて平年値がそろっています——本サイトの他エリアでは、降雪の平年値が無くて近くの気象官署の値を借りることがありますが、横浜ではその必要がありません。比較に使った東京は44/47662、さいたまは43/0363です。市域は438.23平方キロメートルと広く、金沢区のように市の中心と気候が違うと市自身が書いている区もあります——この表の数字は「市の代表値」として読んでください。 |
雪や寒さはどうですか?
🔴 最低気温が0℃を下回る「冬日」は平年値で3.8日——1年に4日ほどです。最高気温が0℃未満の「真冬日」は0.0日。1月の平年値は平均6.1℃・日最高10.2℃・日最低2.7℃。1年の降雪の合計は9センチメートル、最深積雪は7センチメートル。東京の冬日15.2日、さいたま市の53.2日と比べると、ずっと少ない数字です(気象庁の観測所「横浜」の平年値1991〜2020年/§6)。
夏は暑いですか?
🔴 35℃以上の「猛暑日」は平年値で2.0日——東京の4.8日、さいたま市の11.8日より少ないです。30℃以上の「真夏日」は48.8日、25℃以上の「夏日」は113.3日。ただし夜の最低気温が25℃以上になる「熱帯夜」は24.6日で、東京の17.8日より多い。8月の平年値は平均27.0℃・日最高31.0℃・日最低24.3℃です。昼はそこまで上がらないけれど、夜も下がらない——寝るときの冷房を前提に考えておくと、想定がずれません(§6)。
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